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コーディネータ挨拶

2017年5月、粉体シミュレーション技術利用分科会が産声をあげ、僭越ながら小職が学側の取り纏め役のコーディネータを拝命することになりました。粉体シミュレーション技術はあくまでツールのため、本分科会の活動は他の分科会との協力が必然となります。理想的には、協会の全ての分科会を繋ぐ扇の要のような役割を担いたいと思っています。粉体シミュレーションの世界標準手法は、1979年にCundall & Strackによって開発されたDiscrete Element Method(以下、DEMと記す)ですが、日本人も本分野において優れた研究成果を出しています。特に、1993年に辻裕先生(大阪大学名誉教授)らによって開発されたDEM-CFD法は世界的に認められており、実現象の再現性の高さとアルゴリズムの簡便さとが相まって固体-流体連成問題の世界標準の計算手法になりました。また、近年、DEMやDEM-CFD法に関する最先端の研究成果に基づいて商用ソフトウェアやオープンソフトウェアが開発されるようになり、粉体シミュレーションの研究が産業応用に移りつつあります。粉体シミュレーション技術がエンジニアにとって身近になるにつれて、エンジニアは数値シミュレーションの実行だけに満足するのではなく、物性値の根拠やシミュレーション結果の妥当性検証も含めた包括的な粉体シミュレーション技術にも極めて高い関心を持つようになってきました。本分科会では、粉体シミュレーション技術の産業応用をサポートできるよう、シンポジウムなどを通して、国内外の大学で開発された最先端の数値解析モデルを紹介していきます。また、商用ソフトウェアメーカーはもちろんのこと実験系のメーカーにも幹事になっていただいているので、ソフトウェア・ハードウェア両面から民間企業での粉体シミュレーション技術の活用事例も提供できると思います。粉体シミュレーション技術利用分科会の活動に興味のある方は、是非、本分科会が催す行事にお越しください。粉体シミュレーション技術を通して、現在抱えている問題解決の糸口が見つかるかもしれません。皆様の声に真摯に耳を傾け、他の分科会の活動の長所も取り入れながら、協会会員にとって価値のある情報を提供していきたいと思います。

粉体シミュレーション技術利用分科会コーディネータ・酒井幹夫


代表幹事挨拶

30年間設計者CAEの普及に努めて参りました。従来の解析専任者ではなく、一般の設計者が使い慣れた3次元CADの中で、強度や温度、流動性などを検討しながら製品形状を決めていくSimulation Based Designというスタイルを推進して来ました。これまで、3次元CADにアドオンされた製品として、構造解析、機構解析、樹脂流動解析、熱流体解析、電磁界解析を海外から仕入れて販売して来ましたが、近年の粉体シミュレーションニーズの高まりを感じ、設計者が使い慣れた3次元CADの中で解析できる粉体解析ソフトウェアを開発しました。また同時に、(一社)日本粉体工業技術協会に粉体シミュレーション技術利用分科会が立ち上がり初代の代表幹事を仰せつかることになりました。粉体を扱う実業界の様々な課題解決のお役に立てるよう、他の分科会とも連携を図りつつ、粉体シミュレーション利用技術の普及に努めていきたいと考えております。

粉体シミュレーション技術利用分科会代表幹事・角家強志